ソリハシコモンエビ
Urocaridella cyrtorhynchus Fujino &. Miyake, 1969
Original name : Leandrites cyrtorhynchus

生息分布 / 西部太平洋〜インド洋〜紅海(八丈島以南〜和歌山〜沖縄、フィリピン、インドネシア、モルディブ等)

標準和名 : ソリハシコモンエビ
英   名 : ロック・クリーナーシュリンプ Rock cleaner-shrimp
流 通 名 : ソリハシコモンエビ、ハリアー・シュリンプ


   

 ソリハシコモンエビ属
Genus Urocaridella )の基本種とも言えるテナガエビFamily Palaemonidae )。

 
1969年三宅貞祥先生藤野隆博先生が " Leandrites cyrtorhynchus " の名を提唱したが、本属を始めとするグラスシュリンプ類は種の判別をする為に必要な標本の固定をする際、皆一様に生前の色彩が維持出来ず白濁してしまうため、学術上の分類が進まないようだ。
研究者によっては、未記載種扱いで "
Urocaridella sp. " と表記する場合もある。

 身体は透明で、額角や第三腹節の頂、腹節の裏側、鋏脚等に紅白の模様が入る。
頭胸甲と腹節にはいくつかの小さな赤いスポットが入るが、全体的なイメージは地味な部類だろう。

 和名の " ソリハシ " は、突出し、反り返った額角に因んだもの。
 種小名の " cyrtorhynchus " は、 " 突出した吻 " の意で、やはり額角に因む。
 英名では他のソリハシコモンエビ属Genus Urocaridella )とは区別されずに "
Rock cleaner-shrimp " と呼称されている。
 以前はアクアリウムシーンでは " ハリアー・シュリンプ " と呼ばれていた。
垂直にフワリと浮かび上がる様を、イギリス空軍のハリアー戦闘機と重ね合わせたものと思われる。

 岩穴の中や海底洞窟などに棲み、日中は岩陰に潜む。
夜間は大型のハタ
Family Serranidae )やウツボFamily Muraenidae )等の口や鰓腔内に入り、寄生虫を食べると言われている。
 クリーニングステーションには、複数の個体が一緒に棲んでいるので、1匹見つかれば多数の本種が発見できる。

 鋏脚を力なく下げ、腹肢の動きだけで中層を漂っていることが多い。
 水槽内では、照明が点灯している内は、LRの影や、水槽底面でじっとしているが、魚が近寄ってくると出てきてクリーニングする様子が観察できるだろう。
 飼育は容易だが、小型のハタ
Family Serranidae )や、べラFamily Labridae )等肉食魚には捕食されてしまうので、混泳することは出来ない。
 同属の中では、最も大きくなり、体長は
4cm近くなることもある。
 複数飼育も可能だが、
ミカヅキコモンエビ Urocaridella sp. を除くソリハシコモンエビ属Genus Urocaridella )のテナガエビFamily Palaemonidae )はグラスシュリンプの中では性格的にきつい面もあり、同種他種に関わらず、脱皮の際を狙って襲うこともある。

 商業ルートにも割りと載る方で、マニラ便、ネシア便、沖縄便で入荷した個体がショップで購入できる。
価格は安価な方だ。