ピンクと黄色の絶妙な配色が大変美しいナガハナダイ(Genus
Pseudanthias )で、プセウドアンティアス亜属(Subgenus Pseudanthias
)に分類される。
プセウドアンティアス亜属(Subgenus Pseudanthias
)はタフな種が多いが、本種は大変繊細で、故にマニアには絶大な人気がある。
本種を語る場合、英名の " Longfin anthias " や " Deep-water
anthias " と言う呼び名よりも学名の "
Ventralis "
の方がアクアリストにはしっくり来るだろう。
日本にも伊豆大島から小笠原諸島にかけて分布しており、 " ニラミハナダイ "
と言う標準和名がある。
目に走る斜めのラインから、睨んだように見えるので付けられた名前だ。
種小名の " ventralis " は " 腹鰭 "
の意で、長く伸長する腹鰭に由来する。
自然下では水深25m〜120mの岩盤の裂け目付近に4〜5匹ほどの小さな群れを作るが協調性は悪く、水槽内でも同様。
餌付いたかと思うと、闘争して弱い個体が苛められたり飛び出してしまったりする。
強いタンクメイトが居ない環境ではバラバラに泳ぎ、適度に威嚇しあう。
最大で8cm程になる。
餌付きは良いとは言えず、最初はコペポーダ等で餌付け、少しづつ人工飼料に餌付けていくしかないだろう。
同居させる魚は小型のハゼ類等、大人しい魚が理想。
ハギ類(Family
Acanthuridae )やギンポ類(Family Blenniidae
)、または他のハナダイ類(Subfamily Anthiinae )との同居は不可。
リオプロポマ属(Genus
Liopropoma )等、小型ハタ類(Family Serranidae
)やケントロピーゲ属(Genus
Centropyge )、小型チョウチョウウオ類(Family Chaetodontidae
)等は混泳できる。
入荷時に雌雄のバランスが悪いことがあるが、雌数匹を入れておけば優位個体が雄に性転換する。
主にクック便で入荷していたが、クック便が無くなってしまった現在は、入手しずらくなった魚のひとつだ。
小笠原タイプ、コーラルシータイプと呼ばれる個体は、
・ 雄の尾鰭の紋がはっきりしている。
・ 雌の背の黄色ラインが頭の方まで太い 。
・ メタリック感がない 。
等の違いがあり、真のマニアには区別されるが、価格は非常に高価。
以前はハワイのハワイアンロングフィンアンティアス Pseudanthias
hawaiiensis (Randall, 1979 )
は本種の地域亜種とされていたが、現在は別種とする研究者も多い。
ここでは別種説を支持し、亜種名は使用しなかったことを付け加えておく。