主に沖縄から報告されるミギキキヨコバサミ属(Genus Pseudopaguristes )のヤドカリ。
サンゴ礁域の潮下帯、水深5m〜30mの岩盤の裂け目や海底洞窟等に棲む。
稀に潮間帯に出没することもある。
2002年に新設されたばかりのミギキキヨコバサミ属(Genus Pseudopaguristes )に属する。
ミギキキヨコバサミ属(Genus Pseudopaguristes )としては1種目のミギキキヨコバサミ属の1種 Pseudopaguristes janetkae McLaughlin, 2002 、2種目のボーランドミギキキヨコバサミ Pseudopaguristes bollandi Asakura & McLaughlin, 2003 、3種目のミギキキヨコバサミ属の1種 Pseudopaguristes bicolor Asakura & Kosuge, 2004 に次いで、4番目に命名された種となる。
ミギキキヨコバサミ属の1種 Pseudopaguristes janetkae には色彩的にも大変良く似ているが、眼柄の色彩と鉗脚の色彩が異なる。
ミギキキヨコバサミ属の1種 Pseudopaguristes janetkae の眼柄が黄色いのに対して、本種の眼柄は真紅色。
また、ミギキキヨコバサミ属の1種 Pseudopaguristes janetkae の鉗脚指節が真紅色なのに対して、本種は薄褐色である。
左右の鉗脚の大きさは雌雄で異なり、雄はヤドカリ上科(Superfamily Diogenidea )でありながら、右鉗脚が大きい。
雌は左右の鉗脚の大きさに差異が無い。
鉗脚の色彩は、幼稚体の内は乳白色であるが、成熟すると赤味を帯びて来て、薄褐色化する。
歩脚は乳白色で、すらりと長い印象を受ける。
前甲は真紅色。
第1触角も真紅色。
第2触角は赤と白の縞模様で、細かい産毛が生えている。
乳白色と真紅色のコントラストが大変美しい。
種小名 " shidarai " は、命名者である千葉県立中央博物館の朝倉彰先生に標本提供した、アクアリスト設楽裕之氏への献名。
和名も同様。
食性は雑食性で、藻類から魚や小動物の死骸まで何でも食べる。
成長しても甲長5mmほどの小型種だ。
水槽内では照明が点灯している間はライブロックの裏側等に潜んでいてあまり見ることはできないが、照明が落ちると普通に出て来る。
沖縄で採取された個体が商業ルートに載る。
入手困難な種が多いミギキキヨコバサミ属(Genus Pseudopaguristes )としては最も入手し易い。
価格も安価。
トワイライトゾーンと呼ばれる、ダイビング深度にはまだまだ本種のような新種が存在していることだろう。
今後の採取、研究、分類が楽しみだ。
|