鰓蓋後部からアールを描き、尾鰭まで伸びる紫色のラインが特徴的なイトヒキベラ(Genus Cirrhilabrus )。
水深20〜50m付近の礫域やガレ場で見られるが、稀な種。
日本でしか観察例が無かった種だが、近年パラオやインドネシアでも発見され、アクアリウムシーンにはインドネシア産の個体が輸入される。
ダイバーやアクアリストからは、尾鰭の先端が尖ることから " Pin-tail fairy-wrasse "と呼ばれるが、Rudie H Kuiterの「Fairy & Rainbow Wrasses and their relatives」では " Splendid fairy-wrasse " の名で紹介されている。
( " Splendid " は " 光輝く " の意。)
また「日本の海水魚」 (山と渓谷社)の初版では本種がヤリイトヒキベラ Cirrhilabrus lanceolatus Randall & Masuda, 1991 として写真掲載されていた。(但し、2版以降は改訂されている。)
幼魚の内はツキノワイトヒキベラ Cirrhilabrus lunatus Randall & Masuda, 1991 に酷似する。
基本的には淡いピンク地に黄色のライン及び破線、背鰭の付け根と体側中央部に紫色若しくは濃ピンクのラインが入るが、色彩変異が多い。
その辺からも、交雑種の可能性は棄て切れず、研究者泣かせの種だと言えよう。
尾鰭は菱形で、先は鋭利に尖る。
価格は高価だが、大変美しいので、かなりの人気種だ。
他のイトヒキベラ(Genus Cirrhilabrus )同様、餌付きの心配はないが、イトヒキベラ(Genus Cirrhilabrus )の中では小型種なので、タンクメイトには注意を要する。
同種同属とは激しく争うので、混泳は注意する。
他のベラ類同様、驚くと水槽から飛び出すことも多いので、落ち着ける環境での飼育が望ましい。
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