太平洋全域とインド洋、紅海に分布するワモンヤドカリ属(Genus Ciliopagurus )のヤドカリ。
ワモンヤドカリ属(Genus Ciliopagurus )はどの種も似たような色彩を有するので、案外区別しにくい。
水深6m以深の潮下帯で多く見られるが、潮間帯に居る事もある。
但し、タイドプールでは見られない。
波当たりの強い岩礁域に棲む事が多い。
色彩が派手なので、ヤドカリ好き垂涎の種だと言えよう。
鉗脚と歩脚は脚を一周する、赤と濃橙色の細い縞で囲まれている。
眼柄も第1触角も橙色。
左右の鉗脚は、ほぼ同じくらいの大きさ。
前甲は真っ白で紋様は入らない。
身体は全体的に薄平ったく、貝口の狭い貝を好んで宿貝とする。
身体が小さいうちは、キイロタカラガイ Cypraea moneta Linne,
1758 やハナビラタカラガイ Cypraea annulus Linnaeus,
1758 等の貝殻に入っているが、大きくなるとアカシマミナシガイ Conus
generalis Linnaeus, 1758 等、イモガイ科(Family Conidae )の貝殻を宿貝とする傾向がある。
食性は雑食性で、基本的に藻類や魚、小動物の死骸等を食すが、宿貝となる貝類を襲って食べ、その貝殻を宿貝にする一面も見れる。
藻類の掃除役としても結構活躍する。
日本には同属にフチドリワモンヤドカリ Ciliopagurus shebae (Lewinsohn, 1969 ) やユビナガワモンヤドカリ Ciliopagurus krempfi (Forest, 1952 )等、同様の色彩パターンを持つ種が居るが、歩脚・鉗脚の指節の先まで縞が入っているのは本種だけなので、区別は付くだろう。
" ベニ " の名が示す通り、同属他種よりも赤味が強い。
種小名 " strigatus " は " 縞のある " の意で、歩脚や鉗脚の縞模様に因んだもの。
書籍によっては " Trizopagurus strigatus " と書かれていることもあるが、同名はSynonymなので注意。
1952年にForestがCiliopagurus属のヤドカリを全てTrizopagurus属とする論文を発表した為だ。
その後の精査で、Trizopagurus属は元のCiliopagurus属と新たに確立されたStrigopagurus属(ヤスリヤドカリ属)とに振り分けられている。
商業ルートに載ることは多くは無いが、沖縄採取の個体や、インドネシア便、ハワイ便等で輸入された個体が店頭に並ぶ。
ハワイ便で輸入された個体は " Halloween hermit-crab " の名称を冠されていることもある。
シュノーケルで採取することも可能。
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