クリイロサンゴヤドカリ
Calcinus morgani Rahayu & Forest, 1999
Original name : Calcinus morgani

生息分布 / 西部太平洋〜中部太平洋、インド洋(房総以南〜大島〜小笠原諸島、和歌山〜沖縄、台湾、北マリアナ諸島、グアム島、インドネシア、パプアニューギニア、西部オーストラリア及び東部オーストラリア、バヌアツ、フランス領ポリネシア、ハワイ諸島、ベトナム、マレーシア、マダガスカル、ソマリア、南アフリカ共和国等)

標準和名 : クリイロサンゴヤドカリ
英   名 : ────────────────────────────
流 通 名 : クリイロサンゴヤドカリ


   

 西部太平洋から中南部太平洋、インド洋まで、広い範囲に分布するサンゴヤドカリ属Genus Calcinus )のヤドカリ。
 水深
5m以浅の潮間帯で多く見られる。
 岩礁の転石周辺やミドリイシ類Genus Acropora )の根元等に居ることが多い。
波当たりの強い場所を好むようだ。

 標準和名の " クリイロ " の名の通り焦茶色の体色を有する。
 同属のセグロサンゴヤドカリ Calcinus gaimardii H.Milne Edwards, 1848 に大変良く似ており、事実極最近まで同種扱いされていた。
その後
1999RahayuForestによってセグロサンゴヤドカリ Calcinus gaimardii との学術的な関係が精査され、別種扱いとなった。
 日本では本種もセグロサンゴヤドカリ Calcinus gaimardii も共に " クリイロサンゴヤドカリ " と呼ばれていたが、別種扱いとなった後、本種に " クリイロサンゴヤドカリ " 、セグロサンゴヤドカリ Calcinus gaimardii に " セグロサンゴヤドカリ " の和名が充てられた。
 RahayuForest1999にもう1種近似種として " クシモトサンゴヤドカリ Calcinus areolatus Rahayu & Forest, 1999 " も記載したが、その後の精査で
2004千葉県立中央博物館駒井智幸先生 " クシモトサンゴヤドカリ Calcinus areolatus " は本種の幼若個体だと言う論文を発表し、現在では本種のSynonymとされてる。

 セグロサンゴヤドカリ Calcinus gaimardii
はその名の通り前甲が黒いのに対して、本種は白い。
またセグロサンゴヤドカリ Calcinus gaimardii の眼柄中央部が橙色なのに対して、本種の眼柄中央部は眼球同様青色なので区別は付くだろう。
 鉗脚は黒、もしくは濃褐色で、歩脚は焦茶色。
個体によっては歩脚の前節と指節が白っぽくなるものも居る。
歩脚指節には暗色の小斑紋が散在する。
 第1触角、第2触角ともに橙色。

 種小名 " morgani " はヤドカリの研究者、
Morganへの献名。

 警戒心が強く、危険を察知すると素早く宿貝に引っ込み中々出て来ない。
 食性は雑食性で、藻類から魚や小動物の死骸まで何でも良く食べる。
 水槽内の藻類の掃除役としての働きはそこそこか。

 アクキガイ科Family Muricidae )の小さな個体の貝殻を宿貝として選ぶ傾向がある。
 自然下では普通種で、採取することも容易。
セグロサンゴヤドカリ Calcinus gaimardii よりも本種の方が多いようだ。
商業ルートに載ることは殆どないが、稀に売っていることもある。