ユビワサンゴヤドカリ
Calcinus elegans H.Milne Edwards, 1836
Original name : Pagurus elegans

生息分布 / 西部太平洋〜中部太平洋〜東部太平洋、インド洋(房総以南〜和歌山〜沖縄、台湾、フィリピン、インドネシア、北マリアナ諸島、グアム島、オーストラリア、パプアニューギニア、ハワイ、フランス領ポリネシア、ピトケアン、イースター島等)

標準和名 : ユビワサンゴヤドカリ
英   名 : ブルーバンデッド・ハーミットクラブ Blue-banded hermit-crab
         エレクトリック・ブルー・ハーミットクラブ Electric-blue hermit-crab
流 通 名 : ユビワサンゴヤドカリ


   

 太平洋の広い範囲に分布するサンゴヤドカリ属Genus Calcinus )のヤドカリ。
 生息深度は浅く、主に潮間帯で見られるが、タイドプールでは見られない。
波辺りの強い岩等に、纏まって居る事が多い。
幼稚体は砂に潜っている。

 種小名 " elegans " は " 優雅な " の意。
その名の通り、サンゴヤドカリ属Genus Calcinus の中で最も美しいと言われる種である。

 歩脚は黒と青の縞が交互に入り、その様が指輪をはめているように見えるのでこの名がある。

 近似種(厳密には現在の分類学上では同種扱い)にハワイ固有種の Calcinus cf. elegans (H.Milne Edwards, 1836 ) が居るが、そちらは歩脚の縞が黒と赤と言う種

また、国内で記録されていた " アイシャドーサンゴヤドカリ "  
Calcinus revi Poupin & McLaughlin, 1998 は本種のSynonym であると言う論文が出ている。
本種の幼稚体を誤認していたようだ。
フランス領ポリネシアで記録された個体をホロタイプとする " Calcinus revi " 自体、本種若しくはウスイロサンゴヤドカリ Calcinus vachoni Forest, 1958 の幼稚体の可能性が高い。

 歩脚の指節には、黒い小斑紋が入る。
 眼柄は青く、触角は第1触角、第2触角ともに橙色。
 前甲は極淡い灰色で、紋様は入らない。

 ヤドカリ上科Superfamily Coenobitoidea )なので、左側の鉗脚が大きく、鉗脚前節指部と指節は白い顆粒状の突起で覆われている。

 食性は雑食性で、藻類や魚、小動物の死骸まで何でも良く食べる。
残餌の掃除役としては活躍するが、藻類の掃除役としての働きは今ひとつのようだ。

 成長すると甲長は
2cmを超え、宿貝にはチョウセンサザエ Turbo argyrostoma Linnaeus, 1758ニシキウズ Trochus maculatus Linnaeus, 1758 の貝殻を好むようになる。

 複数飼育は可能だが、宿貝の奪い合いが起こるので、宿貝となる余分な貝殻は用意したいところだ。

 以前は纏まった入荷が殆ど無く、非常な高価な種だったが、近年は比較的コンスタントに流通するようになった。
 沖縄やフィリピン、インドネシアから商業ルートにのる場合は割りと安価だが、ハワイ便で入荷する場合、若干割高になるようだ。