週刊ベルリン通信                              
 ■ 2006年2月5日号 (1月30日−2月5日)

 水曜の朝は、床に溜まった飼育水の掃除から始まった。 (´・ω・`)ショボーン
朝、起床するとウチの嫁がバケツと雑巾を持って立っていた。
何事かと思い、良く見ると
HSA1000のポンプが停止している。
その瞬間、「あ、オーバースキミングして、汚水が溢れたんだな・・・。」と察知した。
流石に水槽を置かせて貰っている立場 (ノД`) なので自分で片付ける事にした。
(結局、ウチの嫁も手伝ってくれた訳だが。)
5リットルのバケツ、丸々1杯の汚水が溢れていたようだ。
実は、前日の夜、何気に水槽を覗きこむと、水槽左側の底砂の中からモゾモゾとゴカイ 
PHYLLODOCIDA spp. が這い出て来た。
ボ〜っと見ていると、そのゴカイ PHYLLODOCIDA spp.の腹部が、まるで卵を丸呑みした蛇のように膨らみ、やがて尻?から桃色がかった液体を噴射するではないか!?
桃色と言うより、橙色に近い色彩だったような気もする。
恐らく、ゴカイ PHYLLODOCIDA spp. の産卵だと思われる。
感心して見ていると、今度は水槽の真ん中から、右側から・・・と次々産卵が始まった。 (;´Д`A```
なにせウチの水槽のゴカイ PHYLLODOCIDA spp. の大きさは半端ではない。
大きな個体は全長
20cm以上、太さも7〜8mmはある。
それらが一斉に産卵するのだから、水槽が桃色に染まったのは想像に容易いだろう。
魚や甲殻類の産卵の場合、魚達が狂ったようにその卵を貪り喰らう(甲殻類の場合卵ではなくて幼性だが)のだが、このゴカイ PHYLLODOCIDA spp. の産卵には無反応だった点が興味深い。
それと、一寸調べてみたら、その日は大潮であった。
自然の海から遠く離れた埼玉にも、月は何らかの影響を及ぼしているのだろう。

・・・で、翌朝のオーバースキミングである。 (>_<)
勿論、ウチの
HSA1000にはオートワッサーを付けているのだが、前日の時点で8割近く汚水が溜まっていた。
外して汚水を棄てる手間を惜しんでしまったのである。
オートワッサーは汚水が溜まるとピンポン玉が排気口を塞ぎ、オーバースキミングを防ぐシステムなのだが、それを凌駕するほどの汚水が溢れると無力なのだ。

話は変わるが、ウチにはメインの本水槽の他に、2つの
Nano-Reef Aquarium がある。
1つは " ウチウラ
Nano "。
そしてもう1つが "コハナガタ
Nano " である。
" Nano-Reef Aquarium " を名乗っているからには当然どちらの水槽も簡易装備の水槽だ。
 ← こちらが " ウチウラNano "
見てお分かり頂ける通り、ウチウラタコアシサンゴ Rhizotrochus typus Milne-Edwards & Haime, 1848 のイエローのみを蒐集している水槽。
元々は " センスガイ水槽 " として、ウチウラタコアシサンゴ Rhizotrochus typus だけでなく、センスガイ 
Flabellum distinctum Milne-Edwards & Haime, 1848ニイノタコアシサンゴ Rhizotrochus niinoi Yabe & Eguchi, 1942 センスガイ科Family Flabellidae )のサンゴを集めるつもりだったのだが、いずれの種も入手困難になってしまった為、方向転換、イエローに拘って集めることにした。
サンゴ飼育の第一次ブーム、
90'代中期の頃はそれなりに流通していたニイノタコアシサンゴ Rhizotrochus niinoi だが、現在ではまずアクアリウムトレードされなくなったようだ。
小さなニイノタコアシサンゴ Rhizotrochus niinoi こそ、 " Nano-Reef Aquarium " に非常に適したサンゴだと思うのだが、仕方ない。

一口に " ウチウラタコアシサンゴ Rhizotrochus typus イエロー " と言っても其々微妙に色合いが違うし、案外楽しい。
この水槽、
25cm×25cm×25cmのキューブガラス水槽に大島産の火山岩礫性砂を6cm程敷き、大島産火山岩礫をLRとして用いたものをサンゴの土台変わりに使用している。
水流用にワンタッチフィルターを付けているが、あくまで水流用なので濾材は抜いている。
照明は、単に観賞用として
7wの蛍光灯(ブルー球×ブルー球)で、1日10時間点灯。
ヒーターすら無い。
他のタンクメイトは、掃除係として入れているオイランヤドカリ
 Dardanus lagopodes Forskal, 1775
ちなみにこのオイランヤドカリ Dardanus lagopodes は去年、串本のタイドプールで採取して来たもの。
故に、低水温でも耐えられるのだ。
 ← この左端の綺麗な個体は、先週大阪の  に送って頂いた個体。
かなり色が濃く、美しいので気に入っている。
 は阪神方面では  と並んでLPSに強いショップではないだろうか?
関西のLPSファンは是非行った方が良いと思う。
この水槽には魚の類は入っていない。
勿論ウチウラタコアシサンゴ Rhizotrochus typus の刺胞毒の毒性が半端なく強いからである。
10年程前、セイタカイソギンチャク 
Aiptasia sp. の退治に使えないかと思い、ウチウラタコアシサンゴ Rhizotrochus typus セイタカイソギンチャク Aiptasia sp. の上に乗せてみたことがあるのだが、セイタカイソギンチャク Aiptasia sp. はかなり攻撃されていたくらいだ。
最後にはセイタカイソギンチャク Aiptasia sp. が裸足で?逃げ出し、結果かえってセイタカイソギンチャク 
Aiptasia sp. の増殖を招くことになってしまったが・・・。
魚は刺胞毒に負けて喰われてしまうので入れてないのだ。
給餌は2週間に1度程度、生食用の甘エビを
5mmくらいにスライスしたものを与えている。

もう1つのNano-Reef Aquarium・・・ "コハナガタNano " がこちらだ。
 ← 文字通り、コハナガタサンゴ Cynarina lacrymalis Milne-Edwards & Haime, 1848 のみ数個体飼育している水槽。
勿論こちらの水槽も簡易装備で、水流用に濾材抜きのワンタッチフィルターを設置しているのみ。
照明は、観賞用としての7wの蛍光灯(ブルー球×ブルー球)をタイマー制御で " ウチウラNano "と連動させ、同時間点灯。
流石にこちらはヒーター付き。

この水槽のサイズは25cm×35cm×25cmの変形なのだが、実はこの高さが " 35cm "って部分がこの水槽の " 胆 " だったりする。
コハナガタサンゴ Cynarina lacrymalis は極端に水流を嫌うので、水流を当てない為に、この高さが利いているのだ。
勿論岩組みも水流が起こらないように組んでいるし、其々のコハナガタサンゴ Cynarina lacrymalis を置いてある場所も、水流を避けて、且つ鑑賞しやすいように工夫している。
タンクメイトは現在はイチモンジハゼ Trimma grammistes Tomiyama, 1936
が1匹居るだけだが、大好きなベニハゼ類Genus Trimma )を何匹か足すつもり。
ベニハゼ類Genus Trimmaコハナガタサンゴ Cynarina lacrymalis 達の害にはならないし適度に派手なので非常に良いタンクメイトとなるだろう。
一応、予定としてはレッドスポテッドピグミーゴビー Trimma rubromaculatus Allen & Munday, 1995キャンディーケインピグミーゴビー Trimma cana Winterbottom, 2004 を2匹くらいづつ、プラス " アオベニハゼ " Trimma sp. を隠れキャラで1匹くらい入れようかと考えている。
この3種は特に好きな種だし、前2種は価格も安価な割りに " 名魚 " と呼べるハゼだと思っている。
複数入れているコハナガタサンゴ Cynarina lacrymalis の中でも、現在一番気に入っているのはこの個体。
 ← イエローグリーンのメタリック個体。(勿論クリアー)
これは  で購入したもの。
やはり
LPSと言えば  は絶対に外せないショップだ。
このコハナガタサンゴ Cynarina lacrymalis 達にもウチウラタコアシサンゴ Rhizotrochus typus 同様2週間に1度程度の給餌をしている。
それ以上給餌すると、成長してにNano-Reef Aquarium収まらなくなってしまうので回数は抑えている。

この水槽のコンセプトは元々、ぷよぷよ系
LSPジョーフィッシュGenus Opistogathus )を混泳させ、 " もぐら叩き " のような水景を楽しむ、と言うもので、サンゴの種類はオオバナサンゴ Trachyphyllia geoffroyi Audouin, 1826
も考えたが、実は去年 " オオバナ
Nano " は既にやっているので今回は趣向を変えてみた。
オオバナサンゴ Trachyphyllia geoffroyi や他のオオトゲサンゴ科
Family Mussidae )のぷよぷよ系LPSを見回しても、このクリアー感を得られるのはやはりコハナガタサンゴ Cynarina lacrymalis だけだと思う。
こちらの底砂は、本水槽で使用しているパウダーサンドでも火山岩礫性砂でもなくて、サンゴ砂のSサイズを使っている。
実は、正月までは最初の予定通りジョーフィッシュGenus Opistogathusを入れていたのだが、次々にコハナガタサンゴ Cynarina lacrymalis を砂に埋め、駄目にしてくれた。(´・ω・`)ショボーン
ちなみに入れていたのはこいつ。
 ← ブルースポットジョーフィッシュ 
Opistognathus rosenblatti Allen&Robertson, 1991
ブルースポットジョーフィッシュ Opistognathus rosenblatti は他のジョーフィッシュGenus Opistogathusと違って毎晩巣穴に蓋をし、毎朝巣穴を掘り直す習性があるようだ。
おかげで毎日そこここでコハナガタサンゴ Cynarina lacrymalis が埋められていた。 (>_<)
結局、この個体は換水の際、誤ってポンプで吸い込んでしまい、それが元で落としてしまった。